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「崩壊の時代の芸術体験」コース
Art Experience in the Age of Collapse
「崩壊の時代」とは私たちがいま生きている、 さまざまな限界を超えた世界のことです。 1970年代から加速する経済成長によって、 地球環境、 生命の多様性や人間の精神状態は大きく変化してきました。 こうした危機的な時代を生きるため、 芸術から多くの「知恵」や道標を得ることはできるのでしょうか。 このコースでは「芸術体験」にフォーカスを当て、 もう一度芸術が私たちに与える影響を考えていきます。
インストラクター:ロジャー・マクドナルド(TASプログラム・ディレクター / フェンバーガーハウス館長)
各シリーズ:全6回のビデオレクチャー [ 各20 - 30分 ]
視聴期限:なし ※2023年10月1日(日)よりTASプレミアの視聴期間を【無期限】に変更しました
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Series 1. 危機と崩壊の時代にアートができること
①地球のシステムの限界と崩壊 ②自由の意識の崩壊:資本主義リアリズム ③戦後のアート:デュビュッフェ、錬金術と泥の絵画 ④ピカソと「化物の時代」の絵画 ⑤ダンスを解体する、すべてのために踊る:アンナ・ハルプリン ⑥アートの「ビジョナリー」モード:エマ・クンツのマンダラ
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Series 2. 宇宙意識から生まれるアートと鑑賞体験
①ラサ:ヨガとインド古典美学 ②山でさまよう:中国古典美学 ③芸術と体験:ジョン・デューイ ④ディープ・ルッキング ⑤フラ・アンジェリコ:受胎告知の謎 ⑥「身をまかす」ための空間:市民回復センター
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Series 3. 異なる未来を創造する
①アートと有用性:ジョン・ラスキンから今、学べること ②芸術の影響:神経美学、ガレーゼとヴァールブルク ③よく死ぬためのアート ④「エコロジーになる」:サン・ラとウィリアム・バロウズ ⑤21世紀の政治とカウンターカルチャーの精神修行 ⑥日常を生きるためのペテン師の戦術
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Series 4. 世界の再生と喜びを促すアートスペース
①「ドリームワールド」への扉:光と没入の技術 ②洞窟壁画と流動的美術館 ③エクスタシーをひらくアート ④集団的喜びの芸術空間 ⑤トータルアートスペース ⑥宇宙移住と死者の復活:ロシアのコズミズム
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インストラクター
ロジャー・マクドナルド
TASプログラム・ディレクター / フェンバーガーハウス館長
東京生まれ。イギリスで教育を受ける。学士では、国際政治学。修士では、神秘宗教学(禅やサイケデリック文化研究)を学ぶ。博士号では、『アウトサイダー・アート』(1972年)の執筆者ロジャー・カーディナルに師事し美術史を学ぶ。1998年より、インディペンデント・キュレーターとして活動。「横浜トリエンナーレ2001」アシスタント・キュレーター、第一回「シンガポール・ビエンナーレ 2006」キュレーターを務める。2003年より国内外の美術大学にて非常勤講師として教鞭をとる。
長野県佐久市に移住後、2013年に実験的なハウスミュージアム「フェンバーガーハウス」をオープン、館長を務める。2018年から気候危機に関する研究を開始し、2019年、望月地域にて市民運動グループ「MOACA」設立。気候危機や「適応」に関するレクチャーとディスカッションを開催。AITでは、設立メンバーの一人として、現代アートの学校MAD(Making Art Different)やTAS(TOTAL ARTS STUDIES)のプログラムディレクションなどを担当。長野県では、佐久市の多津衛民芸館の理事メンバーのほか、信州アーツカウンシルのアドバイザーを務める。
2022年に『DEEP LOOKING(ディープ・ルッキング)想像力を蘇らせる深い観察のガイド』を出版し、吉本ばなな氏、坂口恭平氏をはじめとする多くの表現者、読者、書店から大きな反響を得る。雑誌POPEYEによるPOPEYE Webでは2021年より「ラディカル・ローカリズム」を連載。美術手帖が運営するアートポータルサイトでは、気候危機とアートについての連載記事シリーズ「Art and Climate NOW」を掲載中。
「芸術から眺めるこども、こころ、せかい」コース
Art and Children, Mental Health and Experimental Learning
これからの世界を生きる上で、芸術から得る気づきはどのように私たちの精神に作用し、よりよく生きるための「知恵」や「ヒント」を与えてくれるのでしょうか。本コースでは、AITが2016年から実践する、多様な子どもたちとのアートと学びのプロジェクト「dear Me」の思考や活動とともに、美術史の中の子どもの存在や実験的な教育と芸術の関係、また芸術体験とメンタルヘルスについて掘り下げながら、さまざまなこころとせかいを想像します。
インストラクター:堀内 奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)
シリーズ4 ゲスト:佐藤 麻衣子(アートエデュケーター)
各シリーズの内容:全6回のビデオレクチャー [各20 - 30分]
視聴期限:なし ※2023年10月1日(日)よりTASプレミアの視聴期間を【無期限】に変更しました
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Series 1. 多様な人々とのまなびとこころ
①イントロダクション:芸術・まなび・こころを考える ②こどもと大人の作品鑑賞とワークショップ ③アート処方と多様な人々とのアートの体験 ④精神医療とアートを考える ⑤幼児教育の歴史と芸術:ヨハン・ハインリッヒ・ペスタロッチと「直観教授法」 ⑥幼児教育の歴史と芸術:マリア・モンテッソーリと宇宙教育
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Series 2. 芸術から眺める子どもの発見
①絵画から眺める「子ども期」の発見 ②ドイツ表現主義の芸術家と「子どもらしさ」の観察 ③「子どもの視点」から世界を眺める:ワシリー・カンディンスキーとガブリエレ・ミュンター ④幼児の「なぐり描き」から見る形の出現 ⑤パウル・クレーと「不穏な子どもたち」 ⑥メアリー・ケリー:「子どもを育む」性別分業と、芸術からの抵抗
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Series 3. 遊びと創造ー児童教育に見るアートのちから
①フランツ・チゼックー自由な衝動のための児童美術教室 ②結晶から宇宙まで-フリードリヒ・フレーベルの「遊び」の創造性 ③フレーベルの「遊び」と、芸術・建築的思考 ④フレーベルと日本の幼稚園ー二葉幼稚園の哲学とセツルメンツ運動 ⑤がれき遊びから抽象的な庭へー「公園」と遊びの関係性 ⑥体験から新たな民主主義へージョン・デューイの「実験学校」
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Series 4. 生き方を育み合う美術館とアートの学び
①生き方を交差させる場としての美術館 ②美術館の教育普及の概要と役割 ③日本の美術館での実践:水戸芸術館現代美術センターの事例より ④オランダの美術館の教育普及プログラム ⑤対話が変える美術館の姿 ⑥多様な生き方を映し出す芸術の体験とは?
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インストラクター
堀内 奈穂子
AITキュレーター / dear Meディレクター
エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、AITにてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラムの企画に携わる。ドクメンタ12マガジンズ・プロジェクト「メトロノーム11号 何をなすべきか?東京」(2007)アシスタント・キュレーター、「Home Again」(原美術館、2012)アソシエイト・キュレーターを務める。国際交流基金主催による「Shuffling Space」展(タイ、2015) キュレーター、「Invisible Energy」(ST PAUL St Gallery、ニュージーランド、2015)共同キュレーター。アーカスプロジェクト (2013) 、パラダイスエア(2015、2016)、京都府アーティスト・イン・レジデンス事業「大京都in舞鶴」(2017)のゲストキュレーターを務める。 2016年より、AITの新たなプロジェクトとして、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dear Me」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。
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Series 4 ゲスト
佐藤麻衣子(さとう まいこ)
アートエデュケーター
水戸芸術館現代美術センター 教育普及学芸員を経てフリーランス。
高校生の時に現代美術に出会い、作品やアーティストの考え方に救われた経験から、美術館に行ったことがない人や美術に苦手意識のある人も楽しめる、ワークショップや鑑賞プログラムの企画運営をしている。
令和3年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。オランダの美術館で教育プログラムの調査研究を行う。
オランダで見えた暮らしや美術について、マガジンハウス・クリエイティブマガジン「こここ」で連載中。
Photo by スズキアサコ